Last Updated on 2026年1月7日 by けん実おじさん
「40代からつみたてNISA? 今さら始めても遅いのでは?」
もしあなたがそう考えているなら、その認識は「経営判断ミス」です。
こんにちは。「おじさんの堅実な資産形成ノート」運営者、総務一筋15年のけん実おじさんです。
私が勤務する会社でも、40代社員から「教育費がキツイ」「退職金は出るのか」という相談を受けますが、正直に言います。
今の日本の40代は、資産形成における「死の谷(Death Valley)」を歩いています。
OECDの2025年最新レポートによれば、世界経済は「ブロック化」と「インフレ」の新たな局面に入りました。
もはや「銀行に預けておけば安心」という昭和の常識は、資産を目減りさせる「緩やかな自殺行為」です。
この記事では、きれいごとは一切抜きにします。
最新のマクロ経済データと、私自身の「総務的リスク管理」の観点から、40代が絶対に選ぶべき「負けない投資先」と、回避すべき「致命的な罠」について、監査報告形式で解説します。
第1章:【現状監査】40代を襲う「資産形成の死の谷」という現実
まずは、我々40代が置かれている財務状況を、感情抜きで数字(ファクト)だけで確認します。
1. 家計の貸借対照表は「債務超過」寸前
金融広報中央委員会の2024年調査によると、40代世帯(二人以上)の金融資産中央値は「520万円」です。
平均値ではなく、実態に近い中央値で見ると、この数字がいかに心許ないかが分かります。
なぜなら、目の前に「教育費インフレ」という巨額の負債が確定しているからです。
【2025年度 大学費用概算(私立理系・自宅外通学)】
- 学費(4年間):約500万円
- 仕送り(4年間):約500万円
- 合計:約1,000万円
子供一人につき1,000万円。
もし子供が二人いれば2,000万円。
貯蓄520万円の家庭にこの請求書が回ってきたらどうなるか。
完全に「資金ショート」です。
2. 世界経済は「インフレ」と「分断」へ
「給料が上がればいい」と思うかもしれませんが、2025年の世界経済は甘くありません。
米国の関税引き上げや地政学リスクにより、輸入品価格は上昇し続けます(輸入インフレ)。
一方で、日本国内の住宅ローン金利はじわりと上昇傾向にあります。
- 入ってくるお金(給与): 伸び悩む
- 出ていくお金(物価・金利): 確実に増える
この状況で「投資は怖いからやらない」という選択は、「座して死を待つ」のと同じ
だと、総務の私は判断します。
第2章:【戦略立案】なぜ40代には「新NISA」が必須なのか?
40代に残された唯一の武器。
それが2024年から恒久化された「新NISA(少額投資非課税制度)」です。
これを単なる「投資ブーム」と捉えてはいけません。
これは国が用意した「最強の税金対策(タックス・ヘイブン)」です。
1. 「時間」という最後のレバレッジ
投資の世界には、「20年以上保有すれば、過去どの期間を切り取っても元本割れ確率はほぼゼロ」という統計データ(MSCIワールドインデックス等)があります。
- 40歳で開始 → 65歳まで「25年」
- 49歳で開始 → 65歳まで「16年」
我々40代は、統計的に「負けない」とされる投資期間を確保できる最後の世代です。
50代になってからでは、暴落時に回復を待つ時間が足りません。
今すぐ始めるべき最大の理由は、この「時間の価値」にあります。
2. 利益の20%を「没収」されない権利
通常、投資で儲けた利益には約20%の税金がかかります。
しかし、
新NISAならこれが「0円」です。
老後資金として2,000万円の利益が出た場合、課税口座なら400万円を持っていかれますが、NISAなら手元に残ります。
この400万円の差は、労働で稼ぐにはあまりに大きすぎます。
第3章:【銘柄監査】S&P500 vs 全世界株式。40代の正解はどっちだ?
ここが本記事の核心です。
ネットやSNSでは「S&P500(米国株)一択!」という声が大きいですが、総務としての私の決裁は「否(却下)」です。
40代が選ぶべきは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。
その論理的根拠を説明します。
【却下理由】S&P500には「集中リスク」がある
S&P500は、AppleやMicrosoftなど米国最強の500社に投資する素晴らしい指数です。
過去の実績も最強でした。
しかし、
「今後20年も米国一強が続く」という保証はどこにもありません。
2025年の予測データでは、米国のGDP成長率は1.8%へと減速傾向です。
もし、2000年代初頭のように米国株が低迷する「暗黒の10年」が再来したら?
20代なら待てますが、出口が近い40代に「回復待ち」の時間は残されていません。
米国一本足打法は、40代にとっては「賭け」の要素が強すぎるのです。
【承認理由】オール・カントリーは「負けない構造」を持つ
一方、通称「オルカン」は、米国を含む世界約47カ国の株式に丸ごと投資します。
- 米国が好調な時: 恩恵を受ける(構成比率の約6割は米国だから)
- 米国が没落し、インド等が台頭した時: 自動的に投資比率を調整して取り込む
つまり、「どの国が勝ってもいいように、網を広げておく」のがオルカンです。
40代の資産形成で重要なのは、「ホームラン(大儲け)」を打つことではなく、「ゲームオーバー(資産の大幅毀損)」を絶対に避けること。
そのリスク管理の観点から、私は「全世界株式(オール・カントリー)」をコア資産(資産の100%でも可)にすることを強く推奨します。
第4章:【実行計画】総務が指定する「失敗しない」具体的アクション
理論は分かりました。
では、具体的にどう動くか。 総務部からの「業務命令」として、以下の3ステップを実行してください。
ステップ1:金融機関は「ネット証券」以外認めない
銀行の窓口には絶対に行ってはいけません。
彼らは手数料の高い商品を売るのが仕事です。
私が推奨するのは、以下の2社のみ。
- SBI証券
- 楽天証券
理由はシンプルで、
「低コスト(手数料無料)」かつ「ポイント還元(経費削減効果)」があるから
です。
口座開設はスマホで完結します。
ステップ2:積立設定は「月3万円・オルカン・気絶」
無理をして月10万円などと設定すると、教育費の支払いで破綻します。
まずは「月3万円」程度から、以下の設定を行ってください。
- 銘柄: eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 金額: 無理のない範囲(ボーナス設定はしない)
- 運用: 設定したらパスワードを忘れる(気絶する)
「気絶」は冗談ではありません。
相場が暴落した時、慌てて売ってしまうのが投資の最大の失敗原因です。
「自動引き落としにして、存在を忘れる」ことこそが、最強の運用法です。
ステップ3:出口戦略は「定率売却」を知っておく
40代は「増やし方」だけでなく「使い道」も考える必要があります。
SBI証券や楽天証券には「投資信託定期売却サービス」があります。
これは、65歳以降に「毎月、資産の0.3%ずつ自動で解約して現金化する」といった設定ができる機能です。
これを使えば、資産寿命を延ばしながら、自分年金として受け取ることが可能です。
「出口の仕組みもある」と知っておけば、安心して積立を継続できるはずです。
結論:今日が「一番若い日」である
2025年、私たち40代を取り巻く環境は過酷です。
しかし、悲観して立ち止まっている暇はありません。
「リスクを取らないことこそが、最大のリスクである」
これは投資の格言ですが、今の日本においては現実そのものです。
新NISAという非課税制度を使い、全世界の経済成長にタダ乗りする。
このシンプルな行動を起こせるかどうかで、あなたの老後は天国にも地獄にもなります。
まずは、証券口座の開設という「第一歩」の稟議書を、あなた自身の手で決裁してください。
そして20年後、「あの時始めておいてよかった」と、笑って乾杯しましょう。
【総務部・推奨参考文献/データソース】
- OECD Economic Outlook (September 2025)
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」
- 2025年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(推定)


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