【総務部監査報告】NISAの正解は「オルカン」か「S&P500」か?感情を排し、コストと確率論で導き出す「論理的」ポートフォリオ決定版

※この記事には【PR】が含まれます

【基礎・制度】総務の教科書

Last Updated on 2026年1月7日 by けん実おじさん

  • 「NISAを始めたいけど、商品が多すぎて選べない」
  • 「ランキング上位を買っておけばいいの?」

もしあなたが、そんな「雰囲気」で大切なお金を投じようとしているなら、総務部として「待った」をかけます。

こんにちは。「おじさんの堅実な資産形成ノート」運営者、総務一筋15年のけん実おじさんです。

私は仕事柄、会社の経費や長期計画を管理していますが、投資信託選びとは、「今後20年間の固定費(信託報酬)と、運用リターンの確率を決める重要な契約」です。

ここに感情や「なんとなく」が入る余地はありません。

この記事では、現代ポートフォリオ理論(MPT)やコスト構造などの「数字と論理」に基づき、40代が選ぶべき「NISAの最適解」を、監査報告書として提出します。


第1章:【判断基準】銘柄選びに必要なのは「3つの論理」だけ

数千本ある投資信託も、論理のフィルターを通せば、選択肢は極限まで絞られます。

必要な判断基準は以下の3つだけです。

1. 「分散」の論理:リスクをどこまで許容するか

投資の大原則は「卵を一つのカゴに盛るな」です。

しかし、そのカゴを「世界中(全世界)」にするか、「最強の国(米国)」だけにするか。

これが最初の分岐点です。

  • 全世界(オール・カントリー): 日本、米国、欧州、新興国など約47カ国に分散。「どの国が勝っても利益を得られる」という、予測不要の論理に基づいた選択です。
  • 米国(S&P500): 世界経済の中心である米国企業500社に集中。「過去の実績から見て、米国が最強であり続ける」という成長効率の論理に基づいた選択です。

2. 「コスト」の論理:0.1%の差が数百万円の差になる

信託報酬(運用管理費用)は、持っているだけで毎年引かれる「固定費」です。

総務的に言えば、「利益が出るか分からない事業で、確実に発生する赤字要因」です。

  • 信託報酬1.0%の商品: 論外。即却下。
  • 信託報酬0.1%以下の商品: 合格ライン。

長期投資において、コストは複利で効いてきます。0.1%の差に命を懸けてこだわってください。

3. 「確率」の論理:アクティブよりインデックス

「プロが運用するアクティブファンド」の方が儲かりそうに見えますが、統計データ(効率的市場仮説)によれば、長期的に市場平均(インデックス)に勝ち続けるアクティブファンドはほぼ存在しません。

したがって、手数料の高いアクティブファンドを選ぶ合理的理由はゼロです。


第2章:【推奨銘柄監査】総務が承認する「2つの鉄板ファンド」

上記の基準をすべて満たすファンドは、実質的に以下の2シリーズしかありません。

どちらも三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズです。

理由はシンプル。

「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」と公言しており、実際にコスト引き下げを繰り返しているからです。

1. 【究極の分散】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

通称「オルカン」。

  • 投資対象: 全世界の株式(MSCI ACWI連動)
  • 信託報酬: 年率0.05775%(税込)以内
  • 純資産総額: 約9兆円規模(圧倒的信頼感)

総務の評価: これ1本買えば、世界中の経済成長を丸ごと取り込めます。今後、米国が衰退してインドが台頭しても、ファンドの中で勝手に中身を入れ替えてくれます。 「未来を予測したくない」「ほったらかしで平均点を取りたい」人にとっての、論理的最終回答です。

2. 【成長の追求】eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

  • 投資対象: 米国の主要500社(S&P500連動)
  • 信託報酬: 年率0.0938%(税込)以内
  • 純資産総額: 業界トップクラス

総務の評価: Google、Apple、Microsoftなど、世界を支配する米国企業に集中投資します。 「リスクを取ってでもリターンを最大化したい」人向けです。過去30年の実績ではオルカンを上回っていますが、「米国一強が今後も続く」という前提に賭けることになります。


第3章:【ポートフォリオ構築】NISA枠をどう配分するか?

では、具体的にどう組み合わせるか。

「つみたて投資枠」と「成長投資枠」がありますが、総務としては「枠を分ける必要はない」と判断します。

管理が面倒になるだけだからです。同じ商品を買い続けてください。

パターンA:【論理的思考の極致】オルカン100%

  • 配分: eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 100%
  • 対象: 全員(初心者〜上級者まで)

理由: 最も合理的です。実はオルカンの中身の約60%は米国株です。つまり、「米国の成長も取り込みつつ、他国のリスクヘッジもする」という黄金比率がすでに完成されています。 迷ったらこれを選べば、理論上、大きな間違いは起きません。

パターンB:【米国信奉者】S&P500 100%

  • 配分: eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 100%
  • 対象: 米国経済の強さを信じて疑わない人

理由: 「世界経済は米国次第」と割り切れるなら、最も効率が良いです。ただし、ドルの独歩安や米国株の低迷期(実際に過去に10年単位でありました)に耐える精神力が必要です。

パターンC:【欲張りセット】オルカン80% + S&P500 20%

  • 配分: オルカンをコアにしつつ、成長枠でS&P500をトッピング。
  • 対象: 基本は守りたいが、少しリターンも色気を出したい人

理由: 悪くありませんが、実質的な米国株比率がかなり高くなる(約88%)ことを理解してやってください。「分散しているつもりで、実は集中投資」になっていないか注意が必要です。


第4章:【運用監査】「ドル・コスト平均法」で感情を殺せ

銘柄が決まったら、あとは「買い方」です。

ここで重要なのは「タイミングを測らない」こと。

「今は高いから待とう」「暴落したから売ろう」。

これが投資失敗の最大の原因です。

毎月、決まった日に、決まった金額を自動で引き落とす「ドル・コスト平均法(定額積立)」を設定してください。

  • 株価が高い時: 少なく買う
  • 株価が安い時: 多く買う

これを自動で繰り返すことで、平均取得単価を下げることができます。

一度設定したら、パスワードを忘れるくらい放置(気絶)するのが、最もリターンの高い運用法であるというデータもあります。


第5章:【最終結論】総務部からの決裁

議論は尽くしました。結論を出します。

「迷うなら、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を、NISA口座で、毎月定額積み立てなさい」

これが、現代ポートフォリオ理論とコスト競争の果てにたどり着いた、2025年時点での人類の「最適解」です。

  1. 証券口座(SBIか楽天)を開く
  2. オルカンを選ぶ
  3. クレカ積立設定をする

やることはこれだけです。

これ以上の「正解探し」に時間を使うのは、人生の浪費です。

さあ、今すぐ設定を完了させ、あなたの資産形成という「事業」をスタートさせてください。


【総務部・推奨参考文献/データソース】

  • 現代ポートフォリオ理論(MPT)概要
  • 三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim」交付目論見書
  • MSCI ACWI Index Factsheet
  • 金融庁:NISA制度概要

コメント