【総務部監査報告】金(ゴールド)投資は「現物」か「ETF」か?不況とインフレに勝つための「税制最適化」と資産防衛の鉄則

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【実践・戦略】資産運用メソッド

Last Updated on 2026年1月7日 by けん実おじさん

「最近、金の価格が上がっているから、とりあえず買っておこうかな?」

もしあなたが、そんな軽い気持ちで金(ゴールド)に手を出そうとしているなら、総務部として「待った」をかけざるを得ません。

こんにちは。「おじさんの堅実な資産形成ノート」運営者、総務一筋15年のけん実おじさんです。

確かに、金は「有事の金」と呼ばれ、資産防衛の王道です。

しかし、私の監査(リサーチ)によれば、「買い方」を間違えると、手数料と税金で資産を大きく毀損するリスクがあります。

今の日本において、金投資は単なる「お守り」ではありません。

それは、「価値が下がり続ける日本円(円安)」に対する、唯一の「保険」です。

この記事では、最新のマクロ経済分析と、日本の複雑怪奇な「税制」を紐解き、40代が選ぶべき「論理的に正しい金投資の正解」を監査報告として提出します。


第1章:【現状認識】なぜ今、現金(日本円)だけでは「危険」なのか?

まず、総務的な現状分析(アセスメント)から始めます。

なぜ、世界中の中央銀行や賢い投資家が、今こぞって金を買い漁っているのでしょうか?

1. 「円」という通貨の信認低下

私たち日本人の資産の多くは「日本円」です。

しかし、昨今の急激な円安を見てください。

国際的な金価格はドル建てで決まりますが、国内の金価格は以下の式で決まります。

国内金価格 ≒ 国際金価格(ドル) × ドル円レート

つまり、仮に世界的に金の価値が変わらなくても、「日本円の価値が下がれば(円安)、国内の金価格は上がる」のです。

逆に言えば、日本円だけで資産を持つことは、あなたの資産価値が実質的に目減りし続けることを意味します。

金を持つことは、この「円安リスク」への強力なヘッジ(保険)となります。

2. 世界的な「脱ドル・金回帰」の潮流

2022年以降、中国やポーランドなど各国の中央銀行は、過去最高レベルのペースで金を爆買いしています。

これは、ロシアの資産凍結などを目の当たりにし、「特定の国の通貨(ドル)に依存するのはリスクだ」と判断したためです。

「誰の負債でもない資産」

これが金の最強の定義です。

国が破綻しても、通貨が紙くずになっても、金の価値は消滅しません。

この「絶対的な信用」こそが、不況期に金が輝く理由です。


第2章:【リスク監査】過去の危機から学ぶ「暴落時」の真実

「不況に強いなら、リーマンショックみたいな暴落時も安心だね?」

そう思うかもしれませんが、過去のデータを分析すると、少し違う真実が見えてきます。

危機発生「直後」は金も下がる

2008年のリーマンショック直後、実は金価格も一時的に急落しました。

2020年のコロナショックの時も同様です。

なぜか?

それは「換金売り(Cash is King)」が起きるからです。

投資家たちが株の損を埋め合わせるために、「すぐに現金化できる優良資産」である金を売ったためです。

金の本領発揮は「その後」に来る

しかし、重要なのはその後です。

政府や中央銀行がお金を大量に刷って(金融緩和)経済を救おうとすると、市場は「お金の価値が下がる(インフレになる)」ことを予感します。

その瞬間、金価格は株価よりも早く底を打ち、強力な上昇トレンドに入ります。

  • 教訓: 危機が起きて一時的に金が下がっても、狼狽売りしてはいけません。それは「買い場」であり、その後のインフレ局面でこそ金は真価を発揮します。

第3章:【投資手法の比較】「現物」はロマンだが「ETF」は実利

ここからが本題です。

金を買う方法は大きく分けて3つあります。

総務の視点で「コスト」と「流動性」を厳しく監査した結果がこれです。

1. 金地金・金貨(現物)

  • 特徴: 延べ棒やコインを自宅や倉庫で保管する。
  • 総務的評価:「趣味・ロマン枠」
    • デメリット: 購入時と売却時の価格差(スプレッド)が広く、買った瞬間に数%のマイナススタートになります。また、盗難リスクや保管コストもかかります。
    • 判定: 「有事の際にこれを持って逃げる」という極限状況を想定しない限り、資産形成としては効率が悪いです。

2. 純金積立

  • 特徴: 毎月定額で買い付ける。
  • 総務的評価:「規律維持枠」
    • メリット: 自動的に貯まるので、感情に左右されません。
    • デメリット: 手数料が1.5%〜2.8%程度と、後述するETFに比べて割高です。
    • 判定: 手間をかけたくない人向けですが、コスト意識の高い総務としては「保留」です。

3. 金ETF・投資信託(ペーパーゴールド)

  • 特徴: 証券口座で株と同じように売買する。
  • 総務的評価:「推奨(採用)」
    • メリット: 手数料(信託報酬)が年率0.1%〜0.2%程度と激安。スプレッドも狭く、スマホですぐに現金化できます。
    • 判定: 資産防衛としてのコストパフォーマンスは最強です。

第4章:【税務監査】最大の落とし穴「税金」を攻略せよ

金投資で最も複雑で、かつ重要なのが「税金」です。

ここを理解していないと、せっかくの利益が税金で吹き飛びます。

1. 「現物」の税制:長期保有なら優遇あり

現物(地金・積立)の利益は「譲渡所得」扱いとなります。

  • 特別控除: 利益から50万円を引ける。
  • 長期譲渡: 5年以上保有すれば、課税対象が半分(1/2)になる。

一見お得に見えますが、「年間50万円の利益」を調整しながら売るのは至難の業です。

また、短期売買を繰り返すと「雑所得(最大税率約55%)」と認定されるリスクもあります。

2. 「ETF・投信」の税制:NISAとの相性が抜群

ETFや投資信託は「申告分離課税(一律約20%)」です。

そして何より、「新NISA」が使えます。

総務の結論:NISAで金を買え これがこの記事で最も伝えたいことです。 NISAの「成長投資枠」で金ETFや投資信託を買えば、利益に対する税金は「0円」です。 現物の「特別控除」や「1/2課税」などの複雑な計算をする必要もなく、手取りのリターンが最大化されます。


第5章:【最終結論】総務が承認する「正しいポートフォリオ」

以上の分析に基づき、総務部としての「承認済み投資プラン」を提示します。

【優先順位1】NISA口座での「投資信託」

  • 対象商品: SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(サクっと純金)などの低コスト投信、または金ETF(GLDM等)。
  • 理由: 圧倒的な低コストと、NISAによる非課税メリット。これが現代の「資産防衛」の最適解です。
  • 配分目安: 資産全体の5%〜10%。守りの要として組み込みます。

【優先順位2】特定口座での「金ETF」

  • 対象: NISA枠を使い切った人向け。
  • 理由: 株式との「損益通算」が可能です。株で損が出た年に金を売って利益を出せば、税金を取り戻すことができます。

【優先順位3】現物(地金・金貨)

  • 対象: 超富裕層、または「資産防衛」というより「コレクション」を楽しみたい人。
  • 理由: 税制・コスト面では劣りますが、「モノ」を持つ安心感は代えがたいものがあります。ただし、あくまで「最後の手段(バケツ3)」として位置づけてください。

まとめ:金は「攻め」ではなく「鉄壁の守り」

金は、株のように配当金を生みません。

持っているだけでは1円も増えない資産です。

しかし、

「不況」「インフレ」「円安」という、私たちの生活を脅かす3大リスクすべてに対して、強力な防波堤となります。

「NISA口座で、低コストの金投信を、資産の1割ほど持つ」

これが、15年間の総務経験とディープリサーチから導き出した、最も論理的で賢い「おじさんの資産防衛術」です。

不確実な時代だからこそ、感情ではなく論理で、あなたの大切な資産を守り抜いてください。


【総務部・推奨参考文献/データソース】

  • World Gold Council: Central Bank Gold Reserves Data
  • 田中貴金属工業:純金積立コスト・スプレッド
  • Sprott Asset Management: Gold’s Performance During Crises
  • 国税庁:金地金の譲渡による所得の計算

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