Last Updated on 2026年1月7日 by けん実おじさん
「高配当株投資で、毎月のお小遣いを増やしたい」
YouTubeでお金の勉強をしていると、必ず目にする魅力的な提案です。
特に「両学長 リベラルアーツ大学」の動画は分かりやすく、私も参考にしています。
しかし、総務部として言わせてもらうと、「動画を見ただけで勝てるほど、株式市場は甘くない」のも事実です。
表面的な利回りだけを見て株を買うと、減配や株価暴落で痛い目を見ます。
こんにちは。「おじさんの堅実な資産形成ノート」運営者、総務一筋15年のけん実おじさんです。
私は仕事柄、企業の財務諸表やキャッシュフローを「監査」する立場にあります。
この記事では、人気動画のエッセンスをベースにしつつ、さらに踏み込んだ「企業の財務分析」と「税制(NISA)のフル活用」によって、月3万円の配当金を「論理的かつ確実」に作るための戦略を報告します。
第1章:【目標監査】「月3万円」の配当金を作るにはいくら必要か?
まず、夢物語ではなく現実の数字(予算)を確認します。
月3万円、つまり年間36万円の配当金を得るために必要な元本はいくらでしょうか?
利回り別の必要資金シミュレーション
日本の高配当株の健全な利回り目安は「3.0%〜4.0%」です。
これを超えて5%や6%になる銘柄は、何か裏がある(罠銘柄)可能性が高いと判断します。
- 利回り3.0%の場合: 1,200万円
- 利回り4.0%の場合: 900万円
- 利回り5.0%の場合: 720万円(※リスク高)
総務の結論: 現実的なターゲットは「利回り4.0%で900万円」です。 「900万円も無理!」と思うかもしれませんが、これは一度に用意する金額ではありません。数年かけて積み上げる目標額です。
「税金の壁」をNISAで突破せよ
通常、配当金には約20%の税金がかかります。
課税口座で月3万円の手取りを得るには、額面で約45万円(元本1,130万円)必要になります。
ハードルが25%も上がってしまいます。
ここで「新NISA(成長投資枠)」の出番です。
NISAを使えば配当金は非課税(手取り100%)。
この制度を使わない手はありません。
これは、国が用意した「最強の経費削減スキーム」です。
第2章:【銘柄監査】「減配しない企業」を見抜く3つの鉄則
高配当株投資の最大のリスクは「減配(配当が減ること)」です。
これを避けるために、私は以下の3点を厳しくチェックします。
1. 「累進配当」を宣言しているか
「累進配当」とは、企業が「減配せず、配当を維持または増やす」と公約することです。
これは株主に対する最強の契約です。
- 代表銘柄: 三菱商事、三井住友フィナンシャルグループなど
- 判断基準: 中期経営計画などで「累進配当」を明言している企業は、信頼度が段違いです。
2. 営業キャッシュフローはプラスか
「利益」は会計操作で作れますが、「現金(キャッシュ)」は嘘をつきません。
配当の原資は現金です。
決算書を見て、本業で現金を稼げているか(営業キャッシュフローがプラスか)を必ず確認してください。
ここがマイナスなのに配当を出している企業は、借金で配当を払っている「タコ足配当」状態です。
即刻、投資対象から外します。
3. 配当性向に余裕はあるか
利益の何%を配当に回しているか(配当性向)も重要です。
- 健全ライン: 30%〜50%
- 危険ライン: 70%〜80%以上
利益のほとんどを吐き出している企業は、少しの業績悪化で減配に追い込まれます。
余裕(内部留保)がある企業を選びましょう。
第3章:【戦略監査】ETFと個別株の「二刀流」ポートフォリオ
では、具体的にどう組み合わせるか。
初心者にも管理しやすく、リスクを分散できる「コア・サテライト戦略」を推奨します。
コア(守り):高配当ETF「1489」など
資金の50%〜70%は、高配当ETF(上場投資信託)に任せます。
おすすめは「NF・日経高配当50 ETF(1489)」です。
- 特徴: 利回りの高い日本株50銘柄に分散投資。
- メリット: ダメな銘柄は勝手に除外してくれる(自動リバランス)。
サテライト(攻め):最強の個別株
残りの30%〜50%で、自分が信じる最強の個別株を買います。
前述の「累進配当」銘柄や、花王のような「連続増配」銘柄をトッピングすることで、ETFだけでは足りない利回りや成長性を補強します。
第4章:【実務監査】絶対に間違えてはいけない「設定」
最後に、実務上の注意点です。
これを間違えると、全てが水の泡になります。
配当金受取方式は「株式数比例配分方式」一択
証券口座の設定で、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしてください。
これ以外(銀行振込など)に設定すると、せっかくNISAで買っても配当金に課税されてしまいます。
これはシステムの仕様による「罠」です。
必ず確認してください。
まとめ:配当金は「不労所得」ではなく「事業収益」である
月3万円の配当金を作ることは、決して夢物語ではありません。
しかし、それは「買えば終わり」の不労所得ではありません。
「財務分析」と「資金管理」に基づいた、立派な「事業(ビジネス)」です。
- NISA口座を開設する(税金ゼロ)
- ETF(1489)を土台にする(分散)
- 累進配当銘柄をトッピングする(成長)
- キャッシュフローを確認し続ける(監査)
このプロセスを淡々と実行できる人だけが、給料とは別の「第2の給与口座」を手にすることができます。
まずは少額から、あなたの「配当金製造マシン」を組み立てていきましょう。
【総務部・推奨参考文献/データソース】
- 両学長 リベラルアーツ大学(YouTube)
- 三菱商事・三井住友FG「統合報告書(中期経営計画)」
- NF・日経高配当50 ETF 交付目論見書


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